瑞龍松寒肥と御神酒上げ

2月25日午前9時30分より当山恒例の瑞龍松への寒肥と御神酒上げを行います。
雨天の場合は順延となります。

「寒肥(かんごえ・かんぴ)」
寒肥は12月から2月の寒い時期に与える肥料のことです。この時期、植物の生長はほとんどありませんが、この時期の肥料は土の中で植物が吸収されやすい形に変わり、春の生長期に効き目を表す肥料となります。樹木にとっては特に大切な施肥となるものです。


松の木にお酒?、と不思議に思われるでしょう。
 琵琶湖のほとりにある、国宝彦根城のお堀端に有名な「いろは松」と呼ばれる松並木があります。かつて樹齢200年以上の古木が多く枯れたりする木もあったのですが、寒中に根元に「酒粕」を埋めたところ樹勢が回復したそうです。
 私は専門家ではありませんが、これは酒粕に含まれる糖分が松と共生関係にある菌根菌を活性させるためではないかと思います。
 松の木のような菌根性樹木は菌根菌と相互に利益を与えあう相利共生の関係にあります。樹木が光合成で得たエネルギーを糖分として菌に渡し、菌根菌は土壌中に広がる菌糸で集めた肥料分や水分を樹木に渡します。
また菌根菌は根の表面を菌糸で覆って根の防御機能を活性化させることにより、土壌中の病原菌から保護する働きをしています。